231008 七尾旅人 秋田公演 レポ

「日常のかたわらに音楽を」をコンセプトにこれまで10年近く音楽を中心とした催事を企画してきましたが、今回ほど音楽、人、環境が混ざり合い調和した時間を過ごすことができたのは初めてでした。

七尾旅人が秋田に来る-
2010年の単独公演以来、そして根子フェスでの出演以来の秋田での演奏となった本公演。
待ち望んだ方も多かったでしょう。
企画する私自身も夢に描いてはいつか、と待ち望んでいた一人でした。

今回のお話を岩手の仲間であるオソラック(西島)からいただいた時は、正直できっかな?大丈夫なんかな?という不安が半分、なんとか形にしたい…
という思いが半分。とはいえ「やる」と決断をしてからは、Dove Crewの出雲さん、そして会場を提供してくださった株式会社See Visions ヤマキウ南倉庫の東海林さんのおかげで実行委員会組織が立ち上がり、船を前へとすすめることができたのでした。

以前、ヤマキウ南倉庫でNABOWA山本啓さんのライブへ伺い、こんなに日常と音楽が混じりあう場所になるなんて素敵だなー、いつか何かやりたいなーと思ってた矢先、まさか会場として提供してくれるとは…
とはいえ、大掛かりな会場設営をするのは本公演が初めて。ヤマキウ南倉庫のみなさんのアイデアと努力のおかげで夢の中にいるような空間が出来上がりました。
「場」をつくる。
言葉では簡単なのですが、人の流れだったり、元々の配置だったり、様々な課題をクリアしていただきました。(ステージがこれまたデカい)
あのステージはまさにLong Voyageのジャケットに写る「船」だったのではないでしょうか。

場ができたならば次は「音」。
男鹿フェスをも手がける株式会社アンドアッシュさん。経験上、こういった倉庫内、天井が高く、反射の多いインショップが多いフロアでの音づくりは苦労が多いことがわかっていたので、この場で音を鳴らしたことのある方へお願いしようと思っていました。今回、東海林さんに紹介いただきAndHさんが担当してくださり、凄腕菅原さんのオペレーションにより、どこでも誰でも音楽がまっすぐ届く音環境をつくっていただきました。旅人さんの声、TAIHEIさんのピアノが「すっと」入る音像。素晴らしかったです。
当日は午前中から設営がスタートし、14時半頃には七尾旅人さん、そしてTAIHEIさんが会場入り。
機材セッティングが済みそうな頃、会場に元々あったグランドピアノを見つけたTAIHEIさん。
旅人さんと相談した結果、急きょピアノセットに。
今回の公演はそんな偶然と奇跡があったんです。
リハーサルで徐々に音がまとまり、心地よい振動が耳に伝わり始めました。
旅人さんの声、ギターの音、TAIHEIさんの弾くピアノの音。やっとこの日を迎えられるという思いがした瞬間でした。

開場の17時半前から多くのお客さんが来てくださり、開演の18時には会場がパンパンに。

我々が掲げる「日常のかたわらに音楽を」というテーマの通り、それぞれがビールを飲んだり、お店をのぞいたり、久しぶりに会う友人との再会を喜んだり。ステージが始まるまで思い思いの時間を過ごされていました。

そして、開演。
波の音が流れる会場の中、階段から降り立つ2人。
旅人さんとTAIHEIさんがステージにあがると、待ってました!の大きな拍手が会場に鳴り響きました。

秋田で七尾旅人のうたを聴くことができる喜び。
あの瞬間、あの空間に漂っていた空気は正に歓喜そのものでした。

少しのトークと、それから始まるLong Voyageの曲のひとつひとつ。耳をすませるお客さん。
それはとても美しい光景でした。

歌、うた、そのものが一人一人の中にあって、それを引き出し、ライブへとつなげていく旅人さん。
お客さんによるコーラス。
コロナ禍を経て、これまで澱んでしまった感覚が徐々に浄化されるように。
会場全体がうたに包まれた瞬間、この場所で生き返ったような気持ちにさせられました。
「場」、「音」、そして「人」。
普段の暮らしから地続きである「うた」。
日常がこんなにも素晴らしく、うたに満ち溢れていることを感じとれた公演でした。

また秋田へ来てくれることを約束して、次の航海がはじまるのでした。


本公演でご協力いただいた

Special Supporter
・MONTAGE
・北久ホーム
・花ハウス グレボ
・RUSH
・横丁盛場キンギョ
・matou(マトウ)
・株式会社Local Power 
・あくび建築社
・アウトクロップ
・STAY WILD 漆山
・パスティッチ
・中央建装
・フローリストナチュラル
・オジモンカメラ
・ヤマキウ
・Lounge 希
・ケツァール
・ツバサ
・渡部真吉
・Glass Jewelry grain
・ニューズクリエイト
・SPLASH
・エモーショルダイニング(株)
・とっくりの木
・(株)アンドアッシュ

会場装飾
・n.labo 花くらし研究所
・florist natural
・YAMAGOYA

会場
・ヤマキウ南倉庫
・フロア店舗のみなさん

音響
・株式会社アンドアッシュ

ドリンク/軽食
・KAMENOCHO STORE

七尾旅人秋田公演実行委員会
・東海林諭宣
・出雲輝彦
・FBI AKITA

※敬称略/順不同

以上の方々のご協力のおかげで本公演を大盛況のうちに終えることができました。この場をお借りして御礼申し上げます。

FBI AKITA

人と音楽がゆるやかに交差するとき 新たな出会いが生まれ 暮らしに彩りを与える。 私たちが企画し 皆さんに提供するのは そんなささやかな幸せです。 Life is music. Music is life.

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